魔女の宅急便の結末でジジが喋らない理由は?声が聞こえない理由を原作から考察

映画

1989年にアニメ化し公開された宮崎駿監督のジブリ作品「魔女の宅急便」。

キキとジジとの関係性も作品に強く影響してますが、ジジは喋らなくなってしまいますよね。

いや、喋らないのか、キキが聞こえなくなってしまったのか。

この理由についてはいろいろな説が考えられます!

この記事ではジジが喋らない理由、キキが聞こえなくなってしまった理由について考察していきます。

魔女の宅急便の結末でジジが喋らない・声が聞こえなくなる理由

では早速ジジが喋らなくなる理由、声が聞こえなくなる理由について考察していきます。

 

キキの魔力が弱くなり聞こえなくなった

この説は「ジジの声はキキの魔力によって猫語を日本語のように理解して聞こえている」という前提の話になります。

作品の中でジジの声が聞こえなくなり、さらに飛べなくなったキキは自分自身でジジの声が聞こえなくなった理由を「魔法の力が弱くなっている」と言っています。

この弱くなった理由にはトンボへの初恋説、生理などの少女から大人への体の変化、成長過程のメンタルの葛藤、スランプ、トンボの友人たちへの雑念などいろんな説が唱えられています。

ジジの声が聞こえなくなってしまったころのキキは新しい街に来て新しい人たちと出会い田舎にいたころとは何もかも違う環境になってしまい挫折をしているタイミングですよね。

なので曲解せずに考えると魔法が弱くなったからと考えるのが筋かもしれません。

そして魔力が弱まったからキキが何を言っても猫語にしか聞こえないという解釈の仕方です。

しかしもしこの理由ならなぜまた飛べるようになって魔力が復活したのにジジは猫語のままなのか気になりますよね。

 

キキの魔力が弱まり喋らなくなった

この説は「キキの魔力によってジジが喋っている」ということです。

この場合はジジ自身が猫語ではなく日本語を話しているということになりますが、魔力の弱まりとともにできなくなって喋らなくなってしまったという解釈です。

しかしこれも先ほど同様それならば魔力の復活とともに元通りになるはずと思われます。

 

原作との違い

実は魔女の宅急便には原作があります。

原作でのジジはどのように描かれているのかといいますと、喋れるように戻ります!!

原作でも魔力がジジの発語に影響したことはありますが最終的に元通り喋れるようになっています。

ただアニメではジジとキキはずっと一緒に過ごしているように描かれていますが、原作では一人前の魔女になったら別々で暮らすという結末になっています。

この原作から考えると魔力の影響だったというのが率直な解釈と言えます。

ではなぜアニメでは喋らないままなのか、聞こえないままなのかについて書いていきます。

魔女の宅急便のジジはイマジナリーフレンドだった!

原作とは違う、ジジが喋らなくなる、キキに聞こえなくなるという結末にしたのは宮崎駿監督の意向が強く影響しています。

結論としてジジは喋らなくなったわけでも、キキに聞こえなくなったというわけでもなく二人の関係がイマジナリーフレンドだったと考えられます。

では詳しく解説していきます。

 

イマジナリーフレンドとは

イマジナリーフレンドとは簡潔に言うと「実在しない空想上の友達」です。

よく小さい子が架空の人物を作り上げて○○ちゃんと何して遊んだというエピソードを話してくれたり、お気に入りのぬいぐるみに人格を付けて会話しているようなことありますよね。

本人以外には実在しない存在なため周囲の人が認識することができないのですが本人にとってはただの空想ではなく本当に一緒に遊んだり何かをしている感覚なので実在する人と同じくらいの存在感があるようです。

ジブリ作品で言えばトトロも子供の時にだけ見えて大人には見えない存在、見方によってはイマジナリーフレンドとも言えますよね。

ちなみにこのイマジナリーフレンドは精神疾患や病気ではありませんので誤解なきようお願いします。

 

ジジはキキのイマジナリーフレンド

魔力が復活したにもかかわらず結末で喋らないままのジジという演出をした理由を宮崎駿さんがこうコメントしています。

ジジの声はもともとキキ自身の声で、キキが成長したためジジの声が必要なくなった。

変わったのはジジではなくキキ。

 

そして鈴木敏夫プロデューサーもこのように答えています。

キキが新たな一歩を踏み出したからこそ、ジジが「ただの猫」に戻ったということなんです。

だからジジとの会話っていうのは、自分との対話なんです。ラストでジジとしゃべれなくなるというのは、分身がもういらなくなった。

このことからジジが喋っていたけど喋らなくなったとか、キキにジジの声が聞こえてたのに聞こえなくなったとかの問題ではそもそもないということが分かります。

そしてキキの魔力の影響でもなく、単純にキキにとってよき理解者であるイマジナリーフレンドだったのではないでしょうか。

修行中で心細いキキにとってジジの言葉がどうしても必要だったのでしょう。

イマジナリーフレンドとしてジジのセリフを振り返ると、自分自身に問いかけているような言葉や自分の気持ちを映し出しているような言葉があります(ただのたわいもない会話もたくさんですが^^;)

宮崎駿監督や鈴木敏夫プロデューサーのいうキキ自身の声というのは、キキが自分の気持ちや自分への問いかけをジジを通してしていたということだと思います!!

 

最後のジジの声がにゃーの理由

では話を戻しまして、なぜジジが喋らなくなったのか、キキは聞こえなくなってしまったのか。

それはキキが自分の力で魔力を取り戻し成長したからではないでしょうか。

挫折を経験しそこから脱出したキキはもうそれまでのキキとは違います。

一人前の魔女になると同時にある意味で自立したというかジジから自立しジジがいなくても大丈夫になった、だから声はもう聞こえないのだと思います。

この作品では一貫してキキの成長について描かれていますので、このジジが喋らなくなることもその演出の1つなのでしょうね^^

 

まとめ

魔女の宅急便の結末でジジが喋らない理由、キキが声が聞こえない理由について考察してみました。

・ジジが喋らなくなった、キキに声が聞こえなくなったのは魔力のせいではなくキキの成長

・ジジが喋っていたのはキキ自身の声

・ジジはキキにとってイマジナリーフレンド

最後までお読みいただきありがとうございました!!

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