1994年に公開された映画「ショーシャンクの空に」。
この作品では冤罪とそんな中でも生きていれば希望はあるというメッセージが込められていますが、最後に「アレングレーンを偲んで」という追悼文が出ることによって、この映画はアレングリーンという人をモデルにした実話の映画なのか?と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
この記事ではアレングリーンに焦点を当てて、そもそも何者なのか、そしてショーシャンクの空は実話なのか、最後に追悼文を入れた意味についてまとめてみました。
ショーシャンクの空にの実話モデルはアレングリーン?
作品のエンドロールの直前、本当に最後に出てくる「アレングリーンを偲んで」。
とても考えさせられる内容の映画だけにこの言葉もとっても意味深ですよね。
では早速アレングリーンについて書いていきます。
アレングリーンとは誰?
ではそもそもアレングリーンとは何者なのか。
結論から言うと映画の内容とは全く関係のない人物です。
しかしこの映画を製作するうえで非常に関係性の深い人物なのです。
アレングリーンはショーシャンクの空にの監督であるフランク・ダラボン監督と親友の関係にありました。
さらにこの映画の芸能事務所担当者としてエージェントを務めていました。
つまりは俳優さんやスタジオ、クライアントとの連絡役であり映画製作をする上では欠かせない存在で言わばフランク・ダラボン監督とともに作品作りに携わっている重要な人物でした。
しかし著名人というわけではないため性別や年齢などプロフィールに関わる情報は出ていません。
実話のモデルは小説の「刑務所のリタ・ヘイワース」
先ほども書きましたがアレングリーンはこの映画の内容とは無関係であり、この作品のモデルではありません。
でもショーシャンクの空には元ネタがあります。
それは「ゴールデンボーイ-恐怖の四季 春夏編」の中に含まれている短編小説の「刑務所のリタ・ヘイワ―ス」です。
刑務所のリタ・ヘイワークスはスティーヴン・キングの創作で、ショーシャンクの空とは発想の起点としては同じかもしれませんが内容はラスト含め違っています。
ちなみに刑務所のリタ・ヘイワークスは創作と書きましたがモデルとなった人物、事件があり、それはフランク・フレッシュウォータースという人物。
彼は交通死亡事故を起こして刑務所に入れられましたが緩い訓練施設だったことから脱獄に成功した男56年も逃走し続けました。
彼は冤罪ではないためこの作品とは状況が違いますが、脱獄という意味で作品を書く上で影響を受けた人物のようです。
ショーシャンクの空にの最後・ラストで偲んでと追悼する意味は?
アレングリーンの人物について分かってきたところで本題に入ります。
最後に「アレングリーンを偲んで」の追悼文を入れた理由について解説していきます。
アレングリーンを偲んでと追悼する意味
フランク・ダラボン監督とともに映画製作に関わってきたアレンぎりーんですが、実はこの作品が完成する前に亡くなってしまったそうです。
アメリカの「Slant Magazine(スラントマガジン)」というオンライン出版物の中でエイズで亡くなったと記載がありました。
親友であり、一緒に製作に関わっていたという深い関係にある人物が亡くなるというのは非常にショックな出来事でその喪失感は計りしれませんね。
また、アレングリーン自身もこのタイミングでの死は非常に悔いが残りますし、フランク・タラボン監督と作品を見たかったことと思います。
そんな思いも込めて作品の最後にアレングリーンを追悼し「アレングリーンを偲んで」と入れたのだと思います。
海外ではよくある献辞
日本の作品には追悼文を入れるとかってあまり見慣れないと思いますが海外の作品ではわりと見かけることがあります。
アレングリーンは亡くなっているため追悼になりますがこれは献辞の意も込められていると思います。
献辞とは
となっており、フランク・ダラボン監督にとってアレングリーンはまさに献辞を送るにふさわしい相手だと思います。
海外の本では冒頭に、○○へとか○○に捧ぐという一文が入っているのをよく見かけます。
あの有名な絵本、はらぺこあおむしでも「このえほんをいもうとのクリスターに」という一文が入っています。
海外では「誰に一番伝えたいのか」というのが大切にされているのかなと思いました。
フランク・ダラボン監督にとって一番完成を一緒に見たかったアレングリーンを追悼するとともに献辞を表しこの一文をエンドロール直線に入れたのかなと推測します。
まとめ
ショーシャンクの空にの実話モデルはアレングリーンなのか、彼は何者で、最後・ラストで偲んでと追悼する意味についてまとめました。
・ショーシャンクの空にの実話モデルはいないが元ネタは刑務所のリタ・ヘイワ―ス
・アレングリーンはフランク・ダラボン監督の親友でありこの作品のエージェントだった人物
・アレングリーンは作品完成前に亡くなったため追悼・献辞を送った
最後までお読みいただきありがとうございました!!
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