ショーシャンクの空にブルックスは何の罪?収監されたのは殺人?

映画

1994年に公開された映画「ショーシャンクの空に」。

ショーシャンク刑務所の中にはいろんな囚人たちが登場しますが悲しい最後を遂げてしまう囚人としてブルックスが登場しますよね。

彼は50年以上も服役しているわけですがその罪に描かれていません。

この記事ではブルックスの罪やここにありきの意味、彼がこの作品でどういった意味をもたらしたのかについて深堀りしていきます。

ショーシャンクの空にブルックスは何の罪?

ショーシャンク刑務所の中でも最高齢で一番長く服役しているブルックス。

そんな彼の罪について早速解説していきます。

 

ブルックスが収監された罪:殺人

結論から言いますとブルックスの罪は「殺人」です。

殺したのは妻と子供で、伴侶を殺したということにおいてはアンディと同じですね。

それによって終身刑を言い渡され服役をしています。

彼の罪について映画の中では描かれていませんが、ショーシャンクの空には短編小説の「刑務所のリタ・ヘイワース」が元ネタとなっており、その小説内で妻と子供を殺して服役している設定となっています。

 

ヘイウッドを襲った理由

ブルックスは仮釈放を告げられると、「元気でな」と言葉をかけたヘイウッドを襲い首に刃物を向けます。

慌ててアンディやレッドが駆け付けてことを収めるわけですが、ブルックスはなぜこんなことをしたのでしょうか。

それは仮釈放が嫌でずっと刑務所暮らしをしたかったからです。

50年という半世紀の収容は想像を絶する長さですよね。

例えば50年同じ会社に勤めていたら今更他の会社に行くのは怖いと感じるのではないでしょうか。

長い年月をかければ街も人も様変わりします。

刑務所内でレッドが終身刑は人間を廃人にすると言っていましたが、そうなることで刑務所生活に順応し塀の外に出るという希望さえ持たずに生きてきた人間が突如自由を手にいれてもそれは喜びではなくとてつもない恐怖なんですよね。

それで刑務所内で問題を起こせば仮釈放が取り消される、そのためにブルックスはヘイウッドを襲ったのです。

 

ブルックスの末路を悲劇にした理由

原作におけるブルックスは映画の内容とはかなり違います。

そもそも原作の中ではそこまで作品に影響を及ぼす存在でもなく非常に簡潔に描かれています。

彼の末路も貧困老人向け老人ホームのような場所で死んだことを噂でレッドが耳にするのみで遺書を送ったりもしていません。

なぜこんな演出にしたのかというとそれはアンディやレッドとの対比、つまり希望をもったものとそうでない人との違いを描きたかったのではないでしょうか。

ショーシャンクの空で描きたいものは「希望を持つこと」ですよね。

そんな環境でも希望を持ち続けたアンディと、希望なんてもう持っていたなかったけどアンディによって希望や信じる心を再び手にしたレッド。

そんな二人は刑務所を出てからも再会し喜びを分かちあいます。

しかしブルックスはせっかく自由を手に入れても不安に押しつぶされて、希望を見出すこともできず自殺という末路を辿ってしまいました。

同じ場所にいた人たちが希望を持つかどうかで別れる2つの道を描くためにこのような結末にしたのではないかと思います。

 

ブルックスは自殺をする前に家の柱に文字を刻みますよね。

「BROOKS WAS GERE / ブルックスここにありき」です。

これにはブルックスの無念さや、自分の存在を残しておきたかったのだと思います。

仮釈放されてからのブルックスはとにかく新たな生活になじめずにいました。

仕事では自分よりもずっと年下のお客さんや上司にキツく指導されたり、目に映る全てのものが様変わりした街の中で必死に生きていて精一杯頑張っていました。

刑務所ないではカラスもいて、長く服役しているからこその立場もあり存在意義があったのです。

しかし外に出てみたら誰からも必要とされないと感じた彼は自分の存在価値を見いだせなくなって自殺を図ります。

でもそれは本心で死にたいと思ったわけではない。本当は生きたかった。

ブルックスは自分が死んでも誰にも迷惑がかからないと言って自殺を決めますがそれは、死んだら自分の存在を気に留める人なんでいない、誰からも忘れられてなかったものとなってしまう。

だから自分はここにちゃんといたんだ!と記したのだと思います。

そしてその思いを理解したレッドは「so was Red / レッドもここにありき」と書いて同じ部屋から真逆の道だけど二人ともここにちゃんといた、そしてブルックスの分も強く生きると決意して隣に掘ったのではないかと思います。

 

ブルックスのカラスのその後

ブルックスが仮釈放後も会いたい、どうしているかと気にかけていたカラス。

映画では描かれていませんが、小説内ではこのカラスも悲しい結末を迎えていました。

厳密にいうと小説では別の囚人が鳩を飼っていたんですが、この鳩は放された後一週間ぐらい後に囚人がいつも座っていたところで飢え死にしているのを発見されるという結末を迎えています。

ちなみに映画でもブルックス釈放後にアンディたちがカラスの死骸を刑務所内で発見し、弔うシーンが撮影されてたけどカットされたという噂があります。

一度人間に飼われた動物は野生で生きていけないとは言いますが、結局ブルックスと同じく自由を手にしても新しい環境になじめずに死んでしまうという悲しい結末です。

 

まとめ

ショーシャンクの空にブルックスは何の罪についてまとめました。

・ブルックスの罪は妻と子供の殺人

最後までお読みいただきありがとうございました!!

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