2021年に公開された劇場版名探偵コナンシリーズ、24作目の「緋色の弾丸」。
今作では劇場版コナンならではの派手な演出も見どころですが、事件の内容が15年前の事件の繋がっていてとても複雑にできています。
さらに犯人たちの犯行動機に結びつく背景があまり描かれてないこともありそもそっもなぜ事件が起きたのかが分かりづらくなっています。
この記事では緋色の弾丸の犯人に焦点を当てて、15年前の犯人である石原がなぜ事件を起こしたのか、またその後の現代で起きる井上の犯行動機についてもまとめてみました。
緋色の弾丸の犯人・井上治と白鳩舞子の犯行動機は何?
今作では世界最大のスポーツの祭典WSG(ワールド・スポーツ・ゲームス)のスポンサーのトップが拉致される事件から始まりますよね。
それらの事件は井上と白鳩が共謀して起こしています。
その事件を振り返りつつなぜ事件を起こしたのか、犯行動機について書いていきます。
井上と白鳩の犯行①鈴木史郎の拉致
WSGの開会式に合わせて開かれていたスポンサーが集まるパーティー。
そこにコナン、毛利蘭、毛利小五郎、鈴木史郎(園子の父で鈴木財閥の会長)、鈴木園子、少年探偵団、灰原哀が出席していました。
このパーティーの最中に停電した30秒の間に史郎をスタンガンで気絶させ拉致します。
結果的には厨房で気絶していた史郎をコナンたちが見つけて無事保護されます。
井上と白鳩の犯行②三塚社長の娘の拉致
この史郎の拉致事件の前の週、似たような事件がありました。
それは史郎の知人である製菓会社社長の三塚の娘と史郎がゴルフに行った際に、三塚の娘が突如行方不明になりました。
このときはゴルフ場のトイレの中で無事発見されるのですが、史郎の拉致事件と手口が酷似していました。
そしてこの三塚の製菓会社もWSGのスポンサーであることが分かり、コナンは何か事件に裏があるのではと怪しさを感じます。
井上と白鳩の犯行③ジョン・ボイドの拉致
ジョン・ボイドは自動車メーカーのCEO兼社長です。
彼は史郎や三塚の事件は自分がバーで隣にいた客に話して情報を漏らしたから起きてしまったのではと罪の意識にかられ小五郎の事務所に捜査依頼に来ます。
彼は犯人の次のターゲットだったため、リニア乗車前に行う健康診断の最中にボイドは拉致されてしまいます。
しかし次に犯人に狙われるのは彼だとコナンは予想しており、発信機をつけていたためその情報を頼りに世良と協力し無事保護します。
井上と白鳩の犯行④マッケンジーの殺害未遂
ジョン・ボイドの拉致のとき実はもう一人、アラン・マッケンジーも一緒に拉致されていました。
マッケンジーは元FBI長官で国際WSG協会会長です。
そして15年前、アメリカで起きた事件のときFBI長官として担当したのもこのマッケンジーでした。
井上と白鳩の本当の目的はマッケンジーを殺すことだったため、走行中のリニア内で白鳩が銃で殺そうとしますが、コナンやマッケンジーが機転を利かし、赤井秀一の狙撃によって白鳩は逮捕されます。
また井上は蘭たちが乗っている新幹線内から遠隔操作でリニアを操作するなどして白鳩の犯行に協力していました。
白鳩舞子の犯行動機
白鳩の犯行動機はFBIに対する恨みです。
いや、正確には白鳩の勘違いによるものなので逆恨みと言った方が正しいかもしれません。
白鳩は15年前の事件のを起こした石原の娘です。
石原が無実を訴えたまま獄中死したことで、誤認逮捕されてそのまま死んでしまった!と思い込み、その上母も石原の死後心労によりすぐに亡くなってしまい、当時担当だったマッケンジーに復讐してやろうと企てたのでした。
井上治の犯行動機
井上がなぜ白鳩と共謀したのかというと、端的に言えば白鳩と同じく勘違いからの逆恨みです。
井上は15年前、石原が起こした第一の事件の被害者、お菓子メーカーのトップの息子です。
この事件を機に井上の父はスポンサーを降りたのですが、そのことで世間からはテロに屈したとひどくバッシングされました。
そしてトップの座を解任されることとなり、井上一家の生活は一変してしまいます。
ここまではまだよかったのですが、実は井上は父を拉致した犯人を目撃しています。
15年前の事件から4年後、つまり11年前に石原が起こした事件を模倣した事件がアメリカで起こるのですがその犯人を見た井上は父を拉致した犯人と同じだったためFBIにその旨を伝えます。
しかしFBIはまともに取り合ってくれず、井上にとっては石原が誤認逮捕されてFBIが冤罪をもみ消そうとしている!と思い込みFBIに不信感を募らせます。
白鳩と井上は「石原誠は無実なのに逮捕され獄中死してしまった。」と思い込み「FBIに身勝手な不信感」を募らせて共謀し犯行に及んだのでした。
緋色の弾丸の15年前の事件の犯人・石原の犯行動機
白鳩と井上が事件を起こすきっかけは15年前の事件ですよね。
ではこの事件について犯行内容や真実、石原の動機について詳しく書いていきます!!
15年前の事件の犯行内容
15年前にはアメリカのボストンでWSGボストンが開催されようとしていました。
そんな中、とある黒人男性が何者かに追われており、リニアに逃げ込もうとして扉があいた瞬間に射殺されてしまいます。
この男性は拉致された際に自力で逃げ出そうとして殺されてしまうことになってしまいました。
そして彼は自動車メーカーのトップの地位の人物でした。
そしてこの事件より前にお菓子メーカーのトップが拉致事件、財閥の会長が拉致事件が起こっておりこの2人は無事に保護されました。
そしてこの被害者3人の共通点はWSGのスポンサーということでした。
15年前の事件の真実
15年前の事件は石原の犯行で間違いありません。
正確には石原と共犯者の2人で起こした事件です。
15年前の事件で石原は逮捕されてしまいます。しかし、本当のことを言えば共犯者も逮捕されてしまうことから石原は容疑を否認し真実を話しませんでした。
その4年後。この共犯者が今度は単独で同じような事件を起こし逮捕されます。
つまり井上は父が拉致された時に共犯者の姿を見ており、4年後の事件と同一犯ということは間違っていません。
しかし2人での犯行とは知らなかったために石原の逮捕は誤認だと思い込んでしまったのです。
そしてこの共犯者にFBIは司法取引を持ち掛けます。
それは「15年前の事件を洗いざらい話すのであれば15年前の事件の罪はなかったことにする」と。
そして共犯者は自白したためこの司法取引が成立しました。
井上がFBIに共犯者が15年前の犯人だと訴えても罪に問われなかったのはこのためです。
しかし井上はそれも分からないためFBIが冤罪を認めるのが怖くて石原を犯人として押し通そうとしているとまた真実とは違った思い込みをしてしまいます。
白鳩はただ単に父は無罪だという家族を思う気持ちからマッケンジーを逆恨みをするのですが、井上はいろんな誤解が重なりFBIに不信感を募らせてしまったということですね。
また石原にはアリバイがあると白鳩は主張してましたが、共犯者がいればアリバイを作ることも可能だったかもしれませんね。
石原の犯行動機
では石原はなぜ15年前の事件を起こしたのか。
これはWSGの商業化に対する抗議でした。
現実社会でも高額な放送権料などでスポーツの商業化について議論されることがありますが、石原もWSGというスポーツの祭典が商業化していくことを危惧し、スポンサーのトップを狙うという犯行におよびました。
これは私の推測ですが本来緋色の弾丸は2020年に放映される予定がコロナによって延期された作品です。
2020年と言えばオリンピックイヤーで東京五輪を意識してこの話題を取り入れたのかなと思っています。
まとめ
緋色の弾丸の犯人・石原や井上の犯行動機、15年前の事件はなぜ起こったのかについてまとめてみました。
・石原誠の犯行動機はWSGの商業化に対する抗議
・井上治は思い込みによる身勝手なFBIへの不信感から
・白鳥舞子は父の無実を信じるあまりにFBIを逆恨みしたため
最後までお読みいただきありがとうございました!!
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