魔女の宅急便でキキはなぜ怒った?やきもちや嫉妬など急に怒る理由を考察

映画

1989年にアニメ化し公開された宮崎駿監督のジブリ作品「魔女の宅急便」。

この作品では魔法の修行に出た一人の女の子キキの成長を描いていますがその心情は思春期ゆえか複雑に描かれています。

キキは旅の途中でトンボという少年と出会い仲良くなりますが、キキが不機嫌になって怒ってしまうシーンがありますよね。

この記事ではキキがトンボに怒った理由は何なのかについて考察していきます。

魔女の宅急便でキキはなぜ怒った?

トンボは慣れない土地で一人暮らすキキにはじめて仲良くなれそうな友達でした。

トンボはキキをプロペラ付きの自転車に乗って不時着した飛行船に行こうと誘います。

しかし向かう道中で落下し自転車は壊れてしまいますが、それがきっかけで二人の仲は深まります。

楽しく笑い合っているところに、トンボの友達が現れるのですがすると途端にキキの態度は豹変!!

不機嫌になり帰ってしまいます。

なぜキキは怒ったのか、その理由について考察していきます。

 

友人たちの生活環境への嫉妬

まず1番の理由は嫉妬だと思います。

ここでいう嫉妬は男女のものではなく、トンボやトンボの友達の生活環境に対する嫉妬です。

キキは魔法の修行中の身。

対してトンボの友人たちはは自分の趣味を楽しんだり、遊び方も派手で好きなようにオシャレをする彼らと自分との差を感じてしまったのではにでしょうか。

さらにキキは友人と呼べる人もいない状態でやっと仲良くなれる友達を見つけたところに、すでに出来上がっている関係性を見せられて疎外感のようなものも感じ「住んでいる世界の差」のようなものを感じてしまったのかもしれません。

 

友人同士でのやきもち

キキに恋のような気持ちはまだなかったように思います。

ただ友人同士でもやきもちってあるんですよね。

女子なら一度は経験したことあるのではないでしょうか?^^

自分にとって1番仲良しだと思っている友人が、別の子と楽しそうにしているとなんかモヤモヤするといった感情です。

独占欲や寂しさにも通じる気持ちだとは思いますがキキにとっては唯一の友達であるトンボですが、トンボには自分が出会うより前から仲良しの友人がいるということを目の当たりにしてやきもちをやいてしまったのかなと思います。

ちなみに原作の絵本では17歳になったキキがトンボを意識しだすようすが描かれています。

なのでこの時点でどの程度トンボを男性として意識していかは分かりませんが、キキにとってトンボがとても大切な人というのは間違いないですね。

 

ニシンのパイの子への嫌悪感

みなさんご存知でしたでしょうか。

この車で訪れたトンボの友人の中にあの「ニシンのパイ事件」の女の子がいることに!!

ニシンパイ事件と言えば、おばあさんから孫宛てに頼まれた配達で、キキが荒天の中必死で届けたにも拘わらず「私このパイ嫌いなのよね」とそっけなく言われてしまうシーン。

この女の子と「宅急便やってる子よ」と言った子は同一人物です!!

ニシンパイ事件のときに彼女に対して嫌な感情を持ったキキは、その子がトンボの友達であったことや、まして一緒に飛行船に行こうだなんてごめんだ!という気持ちもあったかもしれません。

 

自分にないものをもつ憎しみ

憎いという感情は実は羨ましいからきていることが多いです。

嫉妬と似たような部分にもなりますがキキにとってトンボたちは自分にないものをたくさんもっている人たちのように映ったのだと思います。

おしゃれも我慢している、好きなことよりも修行をしている、友人もいない、そんなキキとそう変わらない年齢にも拘わらず自由を謳歌しているトンボたちが羨ましく、そして憎らしかったのだと思います。

キキが急に怒る理由は思春期も関係あり?

いろんな感情を書いてきましたが総じてまとめると「思春期」に尽きると思います。

キキが怒る理由をまとめながら深堀りしていきます。

キキは13歳の思春期

キキは13歳ですね。

13歳といえば思春期真っ只中で非常に不安定な時期です。

それまで横並びで育ってきた環境から、勉強やスポーツ、趣味、何をとってもどんどん個々に枝分かれをはじめる年齢だと思います。

そんな周りを見て自分と比べては落ち込んだり羨んだり、なりたい自分と現実の自分の差にもどかしかったり自分のパーソナリティーと向き合いながら苦しみを覚える年ごろです。

さらに幼いころには分からなかったことが理解できるようになってくるのもこのころですよね。

キキは自分のやらなければならないことをよく理解しています。

でもその一方でなりたい自分、別の何かにあこがれる気持ちもあるのです。

そんな不安定さのなか、頼れる相手もいない心細い状態は心の負荷がとても大きいことですよね。

思春期は本当に自分のことでいっぱいいっぱいの時期。感情の振れ幅も激しく思うようにコントロールできないときでもあります。

キキはこの怒ったあと、ジジに「せっかく友達ができたのに、急に憎らしくなっちゃう。」「素直に明るいキキはどっかにいっちゃったみたい」と心のうちを話しています。

仲良くなりたいと思ってもいろんな感情が邪魔をして素直になれない、なぜそうなってしまうのか自分でも苦しい、そんな思春期の複雑な思いが繊細に描かれているのだと思います。

 

まとめ

魔女の宅急便でキキはなぜ怒ったのか、やきもちや嫉妬など怒る理由を考察してみました。

・怒った理由は嫉妬や憎しみを含む複雑な感情から

・キキは13歳で思春期真っ只中で揺れ動いている

最後までお読みいただきありがとうございました!!

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